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Cerebration of Photography | Leica M10 : report

<Cerebration of Photography at Leitz-Park>



ウェッツラーにあるライカ本社(ライツパーク)で開かれたイベントに写真家として招かれ参加させていただいた。
このイベントは、Joel Meyerowitz氏がHall of fame 2016を受賞、そして同時にLeica M10が発表されるというイベント。イベント自体は2日間におよび、授賞式とM10発表は初日に行われた。

2日目にPHOTOGRAPHER'S TALKとして、氏とMatt Stuart氏によるこれまでの作品解説(これがなかなか面白く、そしてためになった)であり、全体で割かれた時間としてはM10ではなく圧倒的に"写真(photography)"についてが長い。

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世の中としてはM10の発表ばかりが注目されているけれど、実際は写真のイベントありきで、M10が同時発表されたという認識の方が合っている。これはまさにライカというカメラは写真を撮る道具であり、
写真を作るためのモノと認識しているからに違いない。個人的にはライカのこういった所が大好きだ。とは言えフロアが一番盛り上がったのはやっぱりM10の発表の瞬間であり、ライカも現存1台とされる"Ur-Leica"を見せてくれるなど、巧みに"写真とカメラ" を両立させてきたと思う。フォトキナから距離を置いたのもこれが狙いだったのかもしれないし、ライカだからこそ成立する行為とも言える。

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M10については、発表の直後にHands-onの機会を得た。
薄さだけでもデジタルM使いへの訴求力は充分だと思うし、かなり良い出来だと思う。
Rの小さいシャープなボディはその薄さとあいまって非常に魅力的だ。
フィルムライカサイズが必ずしもエルゴノミクスだとは思わないが、
やはりあのサイズ感は使う側も・それを見る側にも心地良いのだと思う。

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Typ240は最初は好きになれなかったけれど、使ううちにどんどんと好きになった。
M10と併売される事からも結果的に完成度の高さを示された格好だ。
M10はおそらくそれ以上に長い息となるだろうと感じる。
しかしもう機能的には充分なので、そろそろデジタルライカもupdateは一段落して欲しいのも本音。
ボディはこれまで愛用してきたものを流用できるようにして、
中身だけupdateできるシステムを構築してくれたらそれこそ長く愛用できるだろう。
そうなれば、重厚なボディと陳腐化が早い中身という現代の不幸なアンバランスをいくらか均一化できるのではないだろうか。M10ならそれも可能な気がする。

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今回ライカが写真を撮る道具という原点に立ち返ったようなモデルを送り出した点に意味がある。
カメラは写真機であり、写真を撮るための道具。
我々もそれを無視してはいけないし、ライカ自身改めてそれを伝えてきたようにも思えてくる。

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ウェッツラー(正確にはヴェッツラー)はライカの聖地なので、今回ライカ・ライツに纏わる場所も訪れた。
小さくも素敵な旧市街はライカとともにある街。
氷点下(今回の最低気温 -8℃)の切れるような空気の中に赤いライカロゴ(ライカマイクロシステムズ社)
が優しく見守るように光り、とても暖かい街だった。
ライカを愛する人にはより暖かく感じるに違いない。
点在するライツゆかりのスポットは知らずに自力で探すのはちょっと難しいので、
Google Mapにリンクできるこちらを写真とともに参考にすると良いと思う。
(今回は直接ナビゲートしてもらいました。)


今回も世界の空気を感じる事ができる素晴らしい機会を与えていただきました。
やっぱり写真はおもしろい。



Yasuhisa Ishii
# by summilux55 | 2017-01-24 00:10 | Photo | Comments(0)